どうする?子供の日本語教育

日本で英語を習得するのが大変なのとは逆に、海外で育つ子供が親の母国語である日本語を身につけるのは難しいといわれます。ロックリンに住みながら、日本人家庭が子供の日本語教育のためにできることはあるのでしょうか。

日本語にひと苦労?家庭での言語は?

子供の将来役立つように、日本の家族と会話できるようにと、家では子供に日本語で話しかける親もいます。それでも、言語の吸収が早い子供は現地の学校に通い始めると、次第に英語の方が優勢になります。特に国際結婚で配偶者が日本語を話さない場合は、家庭での会話が英語になりがちです。母親に日本語で言われたことは理解できても返事は英語でというのはよく見られる傾向です。
親が日本人だから、子供も必ず日本語を学ぶというわけではありません。ロックリンで生活するうえで、日本人同士の交流以外に日本語が必要であるかというと、実際そうではないのが現状です。アメリカに永住することを前提に、英語さえ話せれば十分と、日本語をまったく教えない家庭もあります。家庭環境や子供の学習意欲にもよるでしょう。常に英語話者の中で生活し、日本に興味がない子供に日本語を習得させるのは至難の業です。嫌がる子供に日本語を強制することに罪悪感があったり、子供の言語的混乱や英語能力への影響を心配したりして、バイリンガル教育を諦めてしまう家庭も少なくありません。
日本語教育は、家庭での継続的なサポートが鍵といいます。親の一貫した姿勢と努力なしに、自然と日本語を学べる子供はまずいないでしょう。

土曜日に日本語補習校へ

子供にしっかりと日本語を学ばせたいと願う家庭は、土曜日に子供を日本語補習授業校「ポートオブサクラメント」へ通わせます。文部科学省の認可を受けた教育施設として、ロックリンから車で30分ほどの州立サクラメント大学の校舎で授業を行っています。生徒はおもに駐在員家庭、または国際結婚などによる永住家庭の子供です。日本の教科書を使い、日本の学校では1週間かけて学習する内容を、土曜日の半日に凝縮して学びます。そのため、たくさんの宿題が出るのもやむを得ません。現地校の宿題もあるので子供の負担は増えますし、家庭学習をサポートする親も大変です。親子ともにたゆまぬ努力と強い意志が必要だと思います。
それでも補習校を支持する家族が絶えないのは、日本語のみを使う環境のもと、秩序だった集団生活や習慣といった日本の良い側面を身に着けさせることに、大きな価値があるからでしょう。入学・卒業式、運動会や秋祭りなどの日本的な行事は、現地校では決してできない体験です。
幼稚園から高校までのクラスがあり、授業料は施設使用料を含み月140ドル~、併設のめばえ幼稚園は月90ドルです。(2018現在)入学(園)にはある程度の日本語力を必要とし、書類や面接による審査があります。

日本文化を継承「さくら学園」、その他の方法

「さくら学園」は、戦前の日系移民の子供教育のため創立された語学学校です。サクラメント仏教寺院(Buddhist Church of Sacramento)内で、土曜日の午前中に授業があります。補習校に比べるとリラックスした雰囲気で、個人の日本語レベルに合ったクラスで読み書きや会話を学べます。日本の文化や伝統を理解することにも重点をおき、もちつきや運動会、調理実習などの行事も盛んです。授業料は月210ドル~(2018年現在)、日本語力がなくても入園可能です。先生は、生徒の理解度に応じて日本語と英語を交えて指導します。
学校以外では、ロックリン周辺に住む日本人の家庭教師から、少人数のグループで指導を受ける方法もあります。日本の教科書は、日本国籍があるなど条件を満たせば「在サンフランシスコ日本国総領事館」より配布されます。教科書自体は無料ですが、送料が前期・後期それぞれ20ドルかかります。
そして、いかに日本語や日本文化に触れる楽しい経験を子供に与えるかも大切でしょう。学齢期の子供がいると、現地校があるため航空券が高い時期にしか日本に里帰りできなくなります。それでも、現地校の2カ月ほどの夏休みは、子供を日本の学校や幼稚園に短期間通わせるなど、日本で過ごすという家庭が少なくありません。

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