日本人が人と会った時は、基本的に言葉のみの挨拶で、相手との関係によって会釈や軽く手を振るしぐさが加わる程度でしょう。アメリカでは、ハグやキスなどの親密度の高い挨拶を日常的にするので、初めのうちは戸惑うかもしれません。
敬称&ラストネームは使わない?
大人に対しては姓の前にMr.(ミスター)やMrs.(ミセス)などの敬称をつけるよう、日本の学校で習った覚えがあります。それは決して間違いではありませんが、実生活ではあまり使われないことに気がつきました。基本的に、学校の先生や病院のドクターなどには敬称(Mr./Mrs./ Ms./Dr.など)にラストネーム(姓)をつけて呼ぶことが多いですが、人によっては目上の立場であるにも関わらず「Call me ○○(ファーストネーム)(○○と呼んで)」と言ってくれます。また、会社の上司であっても気兼ねなくファーストネーム(名)で呼ぶことが多く、呼び名が年齢や上下関係に縛られないのが日本との違いだと感じています。ケースバイケースではありますが、少なくともロックリンに住んでいる限りでは、かしこまった呼び方を聞くことがめったにありません。
人と会ったらハグ、別れる時もハグ!?
ロックリンでの対面時と別れ際の挨拶を見た限りでは、家族や親しい友達に対してはハグ、初対面やあまり親密でない人となら右手で握手を交わすことが多いようです。初対面であってもかまわずハグする人もいます。明確なルールがあるわけではないので分類が難しいですが、年代や相手との関係のほか、民族性や個々の性格によっても違いが見られると思います。ヒスパニック系アメリカ人で、相手の背中に腕を回してハグしたまま頬と頬をくっつける人もいれば、ブラジル系アメリカ人で頬に交互にキスする人もいました。親子や家族の間だけでなく、異性同士、男性同士でもハグやキスをする人がいるので、そのような慣習がない日本人には不思議な感覚かもしれません。
アメリカ式に慣れないうちは、挨拶する相手の真似をすることから始め、相手が手を差し出してきたら握手を交わし、両手を広げて近づいて来たらハグで返すというように、徐々にフレンドリーな挨拶に慣れていけば良いでしょう。やがて相手との親密度や自分の感情によって自然に振る舞える時が来ると思います。
目が合ったら迷わずスマイル!
まったく知らない人とたまたま目が合った時、あなたならどうするでしょうか。大抵の人はとっさに目をそむけがちですが、アメリカではニコッと口角を上げて微笑みます。会ったこともないのにと思うかもしれませんが、これは相手に対して敵意がないことの表れで、自然なリアクションなのだそうです。偶然視線が重なっただけでバツが悪いと感じる必要はないのですから、このアメリカ式アイコンタクトは、日本人が取り入れるとよいコミュニケーション術だと思います。
ロックリンでの挨拶の仕方は、基本的にカジュアルな印象があります。多くの場合、散歩中に道の向こう側から来る人と「Hello」と笑顔で声をかけ合いますし、長い列に並んでいると、高い確率で前後の人が話しかけてきます。これは平和なコミュニティである証拠でしょうし、そこから会話の糸口がつかめたり、思いがけず友達になったりする可能性もあるので、コミュニケーションの基本として笑顔とその場に応じた挨拶を心がけたいものです。