サラン・レ・バンの物価とフランスの付加価値税

物価は生活をする上での大きな関心事です。サラン・レ・バンは同じフランス内でもパリなどに比べて物価は安めですが、日本と比べるとどんなものが高く、どんなものが安いのでしょうか。ここでは、サラン・レ・バンの物価と消費活動につきものの税金について紹介します。

物価が安いと感じるもの

サラン・レ・バンで生活していて日本より物価が安いと感じるものの代表に農産物があります。フランスは農業大国で、日本の農林水産省によると2013年のカロリーベース食料自給率はオーストラリア、カナダ、アメリカに次いで第4位で127%となっています。野菜や果物は、日本のようにパッケージになっているものは少なく、1kg当たりいくらという量り売りです。例えば、野菜1kg当たりの値段を1ユーロ=130円として換算すると、人参103円、ジャガイモ78円くらいの値段です。また、乳製品も日本より種類が多く、チーズやヨーグルトなどが安く買えます。例えば、ヨーグルトは500gで83円ほどです。ほかにも、ホテル代などは時期や地域によりますが、家族4人で1万3000円程度の安い部屋がたくさんあります。ホテルは、ほとんどが日本のように1人当たりいくらではなく、一部屋いくらという料金設定です。

物価が高いと感じるもの

物価が高いと感じるもののひとつにガソリンがあります。例えば、2017年12月のレギュラーガソリンの値段は日本が140円前後なのに対し、サラン・レ・バンでは1ユーロ=130円とすると190円ほどでした。また、電池も高いものが多く、単3のアルカリ乾電池が4本で500円以上することもあります。ほかにも、日本では100円ショップなどの普及で、100円程度の値段で買える日用品がたくさんありますが、サラン・レ・バンでは1ユーロ以下で買える日用品はほとんどありません。そしてもうひとつ高いと思うものをあげると、レストランでの食事があります。前菜、メイン、デザートのコースは2600円前後のものがほとんどです。量も多めなのでメインだけを単品で頼むこともできますが、コースメニューは割引されていることが多く、メインだけ頼んでもほぼ同じ値段になることもあり悩むところです。

フランスの付加価値税

日本の消費税にあたるのがフランスの付加価値税で、 TVA (Taxe sur la Valeur Ajoutée)と表示されます。付加価値税はカテゴリーによって税率が異なり、日本の消費税に比べると少し複雑です。例えば、標準税率は20%でほとんどの工業製品、加工製品、一般サービスなどが含まれます。ほかにも、レストランのサービスなどは中間税率で10%、食品、書籍などは軽減税率で5.5%、一部の医薬品などは特別税率で2.1%などとなっています。面白いのはチョコレートの値段で、ブラックチョコレートなら食品として認められ税率は5.5%なのに対し、ホワイトチョコレートは嗜好品扱いで税率が20%です。アイスクリームもスーパーで買えば5.5%の税率ですが、街のアイスクリーム屋さんでコーンやカップで買うアイスクリームの税率は10%です。フランスは言語と同じように税率も複雑ですね。

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