サラン・レ・バンのあるジュラ県は、ジュラ紀の語源となったジュラ山脈の裾野に位置し、豊かな森がたくさんあります。森では、トレッキングや山菜・キノコ狩り、乗馬などさまざまなアクティビティを楽しむことができます。ぜひ、週末などに出かけ、ジュラの自然を楽しんでみてください。
キノコ狩りはモン・プペで!
街の北側にはモン・プペという山があり、四季折々のキノコがたくさん採れます。フランスでは薬剤師の免許を取るためにキノコについて勉強しなければなりません。ですから、モン・プペでキノコを採った際には街に2軒ある薬局にキノコを持ち込んで、食べられるキノコかどうか確認してもらいましょう。モン・プペにはパラグライダーやハンググライダーのクラブもあるので、勇気のある人は挑戦してみるのもいいでしょう。晴れた日には空を舞うパラグライダーの群れを見ながら、散歩やキノコ狩りが楽しめます。山頂付近の広場にはバーベキューの炉も置いてあるので家族や友達とバーベキューをするのも楽しいものです。ただし、水道がないので調理や飲料、最後に火を消すための水を忘れずに持っていきましょう。モン・プペへは、少し距離はあるものの街から徒歩で登れるほか、舗装道路も整備されているので車で山頂まで行くこともできます。
国内で2番目の大きさ!フォレ・ドゥ・ショー
サラン・レ・バンから車で約25分、ジュラ県とドゥー県にまたがるフォレ・ドゥ・ショーは、フランス国内で2番目の広葉樹林です。その広さは2万ヘクタールにおよび、長さ28km、幅16kmもある広大な森です。森の中には管理用の道が縦横に走っているほか、いくつもの散歩道があります。そして、王立製塩所のあるアルク=エ=スナン(Arc-et-Senans)から森の反対側にあるラン(Rans)に抜ける道は、起伏のある7.7kmもの直線道路です。車道の横には自転車専用の道もあるため、サイクリングに出かけてみるのもいいでしょう。ただし、フォレ・ドゥ・ショーに徒歩で入る際には、ダニやイノシシに気をつけましょう。ダニは毎年春先になると発生するので、散歩の後のチェックは欠かせません。また、イノシシもたくさんいてハンティングなども行われているため注意が必要です。
ジュラの森には山菜も!
フォレ・ドゥ・ショーには大量のワラビが生えています。フランス人はワラビを食べる習慣がないので、5月の中旬から6月にかけてのシーズンには食べきれないほどのワラビを採ることができます。前年に成長してシダになった枯葉を目印に探してみましょう。また、フォレ・ドゥ・ショーやサラン・レ・バンの消防署の近くを流れる小川の上流には行者ニンニクがびっしりと川の両側に生えています。フランスでも行者ニンニクを食べる人がいるため、友達と誘い合って出かけるのも楽しいかもしれません。ほかにも、街中の空き地や街の東西にそびえる山にはイラクサがいたる所に生えています。日本で山菜として食べているのはミヤマイラクサで、サラン・レ・バンで採れるのは西洋イラクサです。色が少し濃く、葉がすこし細長いですが、ミヤマイラクサと同じように食べることができます。イラクサを採る際にはとげに気をつけてください。